だらだらと書いてます。


by luchino001
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耐震強度偽装事件に思う

耐震構造 書類不備でも審査 千葉の建築士 5年で90棟関与 (産経新聞)


「仮に法規に違反してビルを建てたならば、それは事務所でもマンションでも店舗でもなく、人殺しビルとしか呼ぶことができない」
 これは建築法規を学んでいたとき、講師から口を酸っぱくして何度も言われた言葉である。
 コストの締め付けや施主の無茶な要求を日頃から突きつけられ、法規の違反をごまかせるものならごまかしたいという誘惑は、建築関連の業界にいる限り絶えず付きまとうが、やってしまえば人殺しの仲間入りしたのと同じである。
 今回の事件で不正をした建築士の気持ちは分からないでもないが、絶対に許されない。
 と同時に、おそらくこんなことをやっている人は他にもいるはずだと思う。
 それくらい、施主・元請から要求されるコストのプレッシャーは厳しい。
 某住宅メーカーではあまりにコストの締め付けが厳しすぎるため(でも自分達の給料はしっかりと取っている)、最下請けの職人に十分な報酬が与えられず、生活が成り立たなくなって自殺に追い込まれてしまう、という例もあるほどだ。

 建設業界は真面目にやればやるほど儲からない仕組みになっている。
 金儲け目的で建築をすると、悪質リフォームや今回の事件のような違反建築ということが起きる。
 なぜならそうやるしか儲けることが出来ないから。
 誠実に仕事をしている会社なら、おいしい仕事なんて滅多にない、厳しい業界なのである。

 もしも納期と品質を維持して金を儲けようとすれば、その犠牲になるのはいつも下請けの職人さんである。
 安すぎると不満を口にすれば、たちまち現場から外されて他の職人と取り替えられてしまう。
 大手住宅メーカーはこれをやっていて、その職人の仕事に対する要求と値段のバランスがかけ離れており、非常に問題だと思う。
 余りにも利益率が高すぎる。

 だが逆に、設計事務所の現場でいいものを作ろうと施主・設計・施工管理・職人が一つになった時の雰囲気や、建物を作り上げたときの充実感は何物にも変えられない。
 そんな時は、自分は破壊・消費する側ではなく、生産する・与える側の人間なんだと実感できる。
 だから、夢がないとこの業界ではやっていけないし、夢を持てない人はこの業界に就いてはいけない。

 それともうひとつ。
 安すぎる建物の購入には気をつけましょう。
 というか、やめといた方がいいです。
 1坪あたり20万とかいう家は、何かウラがあると考えるべきです。
 普通なら60万くらいで、頑張っても、1坪当たり40万くらいが限度でしょう。地域や仕様にもよりますが。

 建築・りフォームのコストや悪質業者について、気が向いたらまた書こうと思います。
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by luchino001 | 2005-11-20 00:26 | テレビ・時事・ニュース