朝まで生テレビ
2005年 08月 07日
先日、朝まで生テレビを観た。
「元帝国軍人があの戦争を語る」というお題だったのだが、ビデオに撮っておかなかったのを後悔するほど濃い内容だった。
出演した元帝国軍人の方は、戦艦武蔵、731部隊、インパール作戦、人間爆弾などに配属されていた筋金入りの戦争体験者達だった。
発言の内容を羅列します。
半年から1年半は戦えますが、それ以上は・・・と山本五十六は言った。
陸軍も海軍も緻密な戦略を練ることなく、感情論や人情論で作戦が立てられ、戦線を限界以上に拡大させてしまった。
そもそも物量の差が大きすぎた・・・。
情報の漏洩によって日本の戦略は、アメリカに全て筒抜けで丸裸同然だった。
官僚組織の硬直化によって腐敗が進行。
情報の錯綜と誤報が飛び交う戦場。
死に物狂いで戦っている現場と危機感の欠如した作戦本部による摩擦。
優秀な人材はいたが、その意見や提案は上官の偏狭な考えによって全て切り捨てられていた。
参謀本部が全員一致で満州事変に区切りをつけることを進言しても、当時の政治家(米内光政か近衛文麿のどっちか)が気まぐれで戦線の拡大を意見し、戦場は泥沼化への道をたどった。
戦争で必要以上に兵を死なせた人や日本を破滅の方向に導いた人は、間違っていたとは思うが、罪を追求する気はない。
武蔵の沈没20分前に艦長の呼びかけで乗組員が集合し全員が非難を命じられるが、艦長はそのまま残り、艦と運命を共にした。
毎年靖国神社に参拝しているが、自分達を死ぬほど苦しめた東条英機に対しても参拝するのは複雑である。
東条英機は最低だったが、彼なりに一生懸命だったのだと思う。
現場では戦争に勝てるという雰囲気ではなく、勝敗はとうに決まっていた。ただ、米軍に大きな打撃を与えればアメリカの世論が動揺して戦争が終わるかもしれない。それをかすかな望みにして戦っていた。
最後に残された作戦は、自爆攻撃しかなかった。やっても無駄に終わる確率が高いが、これでもし大きな打撃を与えることができれば・・・。
乾坤一擲の一撃を与えるために編成し、出撃のタイミングを見計らっていた人間爆弾が、上官の思い付きにも似た突然の出撃要請、しかも護衛機なしでの出撃を命じられ、いつものように反対意見は受け入れられない。編隊長はあまりのバカバカしさに怒り、出撃した後作戦の経過を報告せぬまま撃墜され、人間爆弾の隊はあえなく全滅。
愛国心とは、自分、家族、故郷、そして日本の文化を愛し、それらを大切にし守ろうとする心だ。私は天皇陛下や大日本帝国のために戦ったのではなく、愛する者と日本民族を滅ぼさないために戦った。
若い人にはもっと愛国心を持ってもらいたい。
メモしてたわけではないので、間違っていたり内容が食い違っている箇所もあるかと思いますがご容赦を。
他にもあったと思うが、思い出せない。
愛国心のくだりは、今まで自分が思っていた愛国心とは違うものだったので勉強になった。
果たして自分にこの人たちと同じことができるだろうか。
今更ながら、戦争のことを考えもしなかった自分を恥ずかしく思うし、戦争に行った人々に感謝をしたい。
しかし、官僚化した軍部の腐敗の話には、目を覆いたくなってしまう。
今の日本が抱える問題と根元がまったく同じなのだ。
純粋に大切なものを守るために戦った人が大勢いた一方で、偏狭な価値観に固執して無茶苦茶な戦略を立て、国家総動員法だの治安維持法だのを立てて全体主義で日本人を縛り付けた連中も、やはりいたわけです。
開戦や戦争の継続に反対していたのにも関わらず、理不尽にもA級戦犯とされて刑に処せられてしまった人もいれば、芯から戦争屋みたいな行為をしておきながら極東裁判を潜り抜け、戦後に政界に繰り出し、権力を握った人もいるのです。
感謝の気持ちと兵士の命を弄んだ奴がいた、という怒りの気持ちが共にある。
あの戦争を自衛戦争という面のみに目を向けて正当化してしまう向きをネットで目にするときがあるが、それは少々乱暴だと思う。
自衛戦争という側面は確実にあるが、他国に侵入しておきながら自衛のみを主張するのなら、世の中全ての戦争が自衛戦争だと言えてしまえないか。
当然その逆で、あれは侵略戦争で日本は全部間違ってて、みたいなのは論外ですが。
近現代史をまじめに勉強したわけではないので、僕の考え方も新しい知識がつけば変わっていくのかもしれない。
番組の話に戻るが、
遙洋子はあまりにも酷かった。
極東裁判のこともろくに知らないようで、しきりにA級戦犯の戦争責任や罪についてお爺さんたちを追及していた。
その時代の状況を考える想像力がなく、あまりにも単純な考えと老人たちを屈服させようとする思惑が感じられ、不快でした。
田嶋陽子といい、フェミニストにはこんな人が多いのだろうか。
田原総一郎からも「占領軍にレイプ(思想的に)された人」と言われていた。
あんな貴重な番組に出るのなら、左的な意見は持っていてもいいけども、もう少し勉強してから出演してほしかったです
関連記事 外交のファンタジスタ
アウトロー社会学アナリストのよしなしごと
「元帝国軍人があの戦争を語る」というお題だったのだが、ビデオに撮っておかなかったのを後悔するほど濃い内容だった。
出演した元帝国軍人の方は、戦艦武蔵、731部隊、インパール作戦、人間爆弾などに配属されていた筋金入りの戦争体験者達だった。
発言の内容を羅列します。
半年から1年半は戦えますが、それ以上は・・・と山本五十六は言った。
陸軍も海軍も緻密な戦略を練ることなく、感情論や人情論で作戦が立てられ、戦線を限界以上に拡大させてしまった。
そもそも物量の差が大きすぎた・・・。
情報の漏洩によって日本の戦略は、アメリカに全て筒抜けで丸裸同然だった。
官僚組織の硬直化によって腐敗が進行。
情報の錯綜と誤報が飛び交う戦場。
死に物狂いで戦っている現場と危機感の欠如した作戦本部による摩擦。
優秀な人材はいたが、その意見や提案は上官の偏狭な考えによって全て切り捨てられていた。
参謀本部が全員一致で満州事変に区切りをつけることを進言しても、当時の政治家(米内光政か近衛文麿のどっちか)が気まぐれで戦線の拡大を意見し、戦場は泥沼化への道をたどった。
戦争で必要以上に兵を死なせた人や日本を破滅の方向に導いた人は、間違っていたとは思うが、罪を追求する気はない。
武蔵の沈没20分前に艦長の呼びかけで乗組員が集合し全員が非難を命じられるが、艦長はそのまま残り、艦と運命を共にした。
毎年靖国神社に参拝しているが、自分達を死ぬほど苦しめた東条英機に対しても参拝するのは複雑である。
東条英機は最低だったが、彼なりに一生懸命だったのだと思う。
現場では戦争に勝てるという雰囲気ではなく、勝敗はとうに決まっていた。ただ、米軍に大きな打撃を与えればアメリカの世論が動揺して戦争が終わるかもしれない。それをかすかな望みにして戦っていた。
最後に残された作戦は、自爆攻撃しかなかった。やっても無駄に終わる確率が高いが、これでもし大きな打撃を与えることができれば・・・。
乾坤一擲の一撃を与えるために編成し、出撃のタイミングを見計らっていた人間爆弾が、上官の思い付きにも似た突然の出撃要請、しかも護衛機なしでの出撃を命じられ、いつものように反対意見は受け入れられない。編隊長はあまりのバカバカしさに怒り、出撃した後作戦の経過を報告せぬまま撃墜され、人間爆弾の隊はあえなく全滅。
愛国心とは、自分、家族、故郷、そして日本の文化を愛し、それらを大切にし守ろうとする心だ。私は天皇陛下や大日本帝国のために戦ったのではなく、愛する者と日本民族を滅ぼさないために戦った。
若い人にはもっと愛国心を持ってもらいたい。
メモしてたわけではないので、間違っていたり内容が食い違っている箇所もあるかと思いますがご容赦を。
他にもあったと思うが、思い出せない。
愛国心のくだりは、今まで自分が思っていた愛国心とは違うものだったので勉強になった。
果たして自分にこの人たちと同じことができるだろうか。
今更ながら、戦争のことを考えもしなかった自分を恥ずかしく思うし、戦争に行った人々に感謝をしたい。
しかし、官僚化した軍部の腐敗の話には、目を覆いたくなってしまう。
今の日本が抱える問題と根元がまったく同じなのだ。
純粋に大切なものを守るために戦った人が大勢いた一方で、偏狭な価値観に固執して無茶苦茶な戦略を立て、国家総動員法だの治安維持法だのを立てて全体主義で日本人を縛り付けた連中も、やはりいたわけです。
開戦や戦争の継続に反対していたのにも関わらず、理不尽にもA級戦犯とされて刑に処せられてしまった人もいれば、芯から戦争屋みたいな行為をしておきながら極東裁判を潜り抜け、戦後に政界に繰り出し、権力を握った人もいるのです。
感謝の気持ちと兵士の命を弄んだ奴がいた、という怒りの気持ちが共にある。
あの戦争を自衛戦争という面のみに目を向けて正当化してしまう向きをネットで目にするときがあるが、それは少々乱暴だと思う。
自衛戦争という側面は確実にあるが、他国に侵入しておきながら自衛のみを主張するのなら、世の中全ての戦争が自衛戦争だと言えてしまえないか。
当然その逆で、あれは侵略戦争で日本は全部間違ってて、みたいなのは論外ですが。
近現代史をまじめに勉強したわけではないので、僕の考え方も新しい知識がつけば変わっていくのかもしれない。
番組の話に戻るが、
遙洋子はあまりにも酷かった。
極東裁判のこともろくに知らないようで、しきりにA級戦犯の戦争責任や罪についてお爺さんたちを追及していた。
その時代の状況を考える想像力がなく、あまりにも単純な考えと老人たちを屈服させようとする思惑が感じられ、不快でした。
田嶋陽子といい、フェミニストにはこんな人が多いのだろうか。
田原総一郎からも「占領軍にレイプ(思想的に)された人」と言われていた。
あんな貴重な番組に出るのなら、左的な意見は持っていてもいいけども、もう少し勉強してから出演してほしかったです
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アウトロー社会学アナリストのよしなしごと
by luchino001
| 2005-08-07 04:15
| 思ったこと