だらだらと書いてます。


by luchino001
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夏風邪と読書

 生まれて初めてこの暑い季節に風邪を引いてしまった。
 できれば夏風邪に罹るのはこれを最後にしたい。
 先週の木曜から土曜まで、繰り返す下痢と嘔吐に苦しめられて、延べ何時間トイレに縛り付けられたことか。
 昨日、鏡を見てみると頬がこけていた。
 何となくお腹も引っ込んでいるような・・・。
 体重を量ってみるとやはり4kg痩せていた。
 ちょっと嬉しい。
 まあすぐリバウンドするのだろうけど・・・。

 休んでいる間、暇だったので久々に集中して仕事や勉強と関係のない本を読んだ。
 奥山清行『フェラーリと鉄瓶』と佐藤優『獄中記』の2冊。
 3日かけて約700ページを読んで、全部理解したかどうかは別として読み切ったことに軽い達成感を感じた。
 獄中記は神学者や哲学者の名前や専門用語が飛び交い、3分の1は理解不能だったが分からんなりに面白い。
 キリスト教もやはり奥が深い。
 大学時代、文学ばかりに偏って哲学を殆ど読んでこなかったのはやはり失敗だったかなと少し後悔した。
 他にも政治、外務省、ロシア、日本の将来、国策捜査、ユダヤ、鈴木宗男、友人や恩師、仲間のこと、拘置所の様子など幅広く書かれていた。
 しかし、本当は書きたいんだけれども国家の機密に関わることなので書けない、といったようなもどかしさも作品中に感じられないではなかった。
 とにかく佐藤優氏の博覧強記ぶりには驚愕。
 知識・知性に対する貪欲さはほんの少しでいいから見習いたいもの。
 鈴木宗男の印象は変わったなぁ。

 読書漬けな1日もたまにはいい。
 かなり腰が痛いけど。
獄中記
佐藤 優 / / 岩波書店
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by luchino001 | 2007-06-25 22:47 | 出来事

もう一つ、春の詩を。

 決算のシーズンはとっくに終わったはずなのに、どういうわけか、血尿が出そうなくらいまだまだ忙しい。
 殺す気か・・・・・。

 さて、今回も春の詩を紹介します。
 中原中也の次は萩原朔太郎なんていかがでしょう。
 作品にもよるが、中也の詩はどこか遠くから残響が響いてくるような感じだが(そんなところが天才的)、朔太郎のは映画や悪夢のように視覚的に感じる。
 下記の最初の詩はそういう匂いが比較的薄いものの彼の詩の多くは、麻薬なんかに手をつけなくともこの世界に存在しない、奇怪だけれど美しい幻を見せてくれる。



 ああ、春は遠くからけぶつて来る、

 ぽつくりふくらんだ柳の芽のしたに、

 やさしいくちびるをさしよせ、

 をとめのくちづけを吸ひこみたさに、

 春は遠くからごむ輪のくるまにのつて来る。

 ぼんやりした景色のなかで、

 白いくるまやさんの足はいそげども、

 ゆくゆく車輪がさかさにまわり、

 しだいに梶棒が地面をはなれ出し、

 おまけにお客さまの腰がへんにふらふらとして、

 これではとてもあぶなさうなと、

 とんでもない時に春がまつしろの欠伸をする。


                           ―萩原朔太郎 『月に吠える』所収 『陽春』 より




 ついでにもう一つどうぞ。




 私は私の腐蝕した肉体にさよならをした

 そしてあたらしくできあがつた胴体からは

 あたらしい手足の芽生が生えた

 それらはじつにちつぽけな

 あるかないかも知れないぐらゐの芽生の子供たちだ

 それがこんな麗らかの春の日になり

 からだ中でぴよぴよと鳴いてゐる

 かはいらしい手足の芽生たちが

 さよなら、さよなら、さよなら、と言つてゐる。

 おおいとしげな私の新芽よ

 はちきれる細胞よ

 いま過去のいつさいのものに別れを告げ

 ずゐぶん愉快になり

 太陽のきらきらする芝生の上で

 なまあたらしい人間の皮膚の上で

 てんでに春のぽるかを踊るときだ。


                     ―萩原朔太郎『蝶に夢む』 所収 『春の芽生』より
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by luchino001 | 2006-04-11 23:59 | その他

 桜も咲き始め、春が来たということですが色々書くのも面倒くさいので、中原中也の詩でもどうぞ。
 変換できないため、いくつかの文字は原文と異なる表記になってます。



 春は土と草とに新しい汗をかかせる。

 その汗を乾かさうと、雲雀は空に上がる。

 瓦屋根今朝不平がない、

 長い校舎から合唱は空にあがる。


 ああ、しづかだしづかだ。

 めぐり来た、これが今年の私の春だ。

 むかし私の胸打った希望は今日を、

 厳めしい紺青(こあを)となつて空から私に降りかかる。


                            ―中原中也 『春』 の一部より
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by luchino001 | 2006-04-06 01:42 | その他
 僕が愛読している本の一つに、塩野七生が10年以上かけて書き綴る長編『ローマ人の物語』がある。
 ローマ人の物語には、単に歴史上の事実だけでなく、政治、組織、国、宗教など、様々なことについて書かれており、政治や国際情勢に関心のある方は必読です。
 ローマとアメリカの他国への占領政策の違いを考えるのもいいし、アウグストゥスがカエサルからその精神を継承し帝政を確立していく過程を、某宗教団体会長の権威化に至る過程と重ね合わせて考えてみるのも、また楽しい。
 他にもいろいろな読み方ができ、好奇心を刺激する内容が山盛りになっている。

 日本が弥生時代の頃、ローマでは巨大な建築物が建てられ、法律によって政治が運営されていた。
 オリンピアの競技会では、ローマや周辺国家から集まった強者が競技や格闘を行い、その会場の外では、哲学者が集まって弁舌をふるい合い、芸術家達は各々の作品を大衆に発表していた。
 さながら五輪と万博が同時に開催されたような活気があったのだろう。
 紀元前202年、カルタゴが生んだ稀代の戦術家ハンニバルと、彼によって窮地に陥ったローマに颯爽と現れた若き才能スキピオ・エミリアヌスとが、お互いの知を尽くして戦った『ザマの会戦』は、現代でもヨーロッパやアメリカの軍において戦術の教材として使われている。
 カエサルのガリア戦記もそうだが、不謹慎にも『芸術的な戦争』『戦術の最高傑作』ってあるんだよな、と思わされてしまうのである。
 科学や文明は進化したが、人間は古代ローマの時代から何一つ変わっちゃいないと、ふと思った。
 文学や哲学は衰退しつつあるから、むしろ退化してるのかもしれない。

 最近、よく思うことは『ローマが生んだ唯一の創造的天才』ユリウス・カエサルの言葉―
 『多くの人間は、自分が見たいと欲する現実しか見ようとしないものだ』

 この言葉は、歴史、国際情勢、宗教、人間関係などについて考えるとき、頼みもしないのにいつも僕の頭の中に現れる。
 古代に生きていた人間の口(あるいは筆を持つ手)から放たれた言葉が、2000年後、ローマから遥か遠く離れた地に住む日本人に、良くも悪くも影響を与えているのである。

 ほら、ローマに対して少しは好奇心が湧いてきたでしょう?

ユリウス・カエサル ルビコン以前(上)ローマ人の物語8
塩野 七生 / 新潮社

amazonの感想、みんな熱いよなぁ・・・。
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by luchino001 | 2005-08-09 22:19 | 音楽・本・映画
本日、国民的建築家・安藤忠雄氏の代表作である光の教会に行って参りました。
 いやー予想以上に素晴らしく、感動してしまった…。
 安藤作品はこのくらいの規模のものが一番いいと個人的に思う。
 
 この建築ができるまでのことが書かれたノンフィクション『光の教会 安藤忠雄の現場』という書籍が出版されているので、興味のある方は図書館で借りて読んでください。
 建築に詳しくなくてもとても面白く読めて、お金よりも大切なものが世の中には確かに存在しているということが書かれている。
 時によっては、経済性よりも心意気や職人魂を重んじる人は、やっぱりかっこいい。
 人の『思い』ってものが集まると、あんなに凄い空間ができてしまうことがあるのだということを、改めて知った。

 写真が出来上がったら、また詳しく書きます。

光の教会―安藤忠雄の現場
平松 剛 / 建築資料研究社
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by luchino001 | 2005-05-07 23:33 | 建築