県立野洲高校に乾杯!(高校サッカー決勝)
2006年 01月 10日
野洲高校の試合は、正月で暇だったのでベスト16から全て観ていた。
とはいえ、暇なだけでは全試合を観るなんてことはしない。
野洲が展開するサッカーの内容が、余りに魅力的だったのが大きな理由だ。
自陣のペナルティーエリアの前からドリブルを開始したり、ヒールパスやトリッキーなプレーを連発すると、監督からこっぴどく怒られるので普通であれば滅多にしないのだが、この学校は一味違った。
しかも、それらのプレーが(時にピンチに陥れることはあっても)かなり効果的だったのは、まさに監督の指導の賜物といえる。
このようなチームを作り上げるのは、公立高校としては奇跡的だと思う。
決勝戦はお金を払ってもいいほど高度な試合だった。
優勝した野洲高校の選手達はちょっと上手すぎる。
特にFW青木、MF平原、LWB乾、RWB楠神、CMF金本の5人のテクニックは高校生のレベルを突き抜けていた。
マークを外して前を向く技術が並外れていて、視野を広く保ち、コートの端まで使ったサイドチェンジのパスの速度とスペースへのランニングも完璧。
中長距離のパスの精度が非常に高い。
あれは大人のサッカーです。
特に決勝点を生み出した一連の連鎖的なプレーは鳥肌モノの美しさ!
テレビでは乾のドリブルしてヒールパスのプレーから始まる映像が多いが、その前のフィールドを一刀両断するかのような唸りを上げたサイドチェンジも凄かった。
あれは、アメリカワールドカップのオランダ対アルゼンチン戦でのフランク・デブールからベルカンプへのロングフィード以来の衝撃(分かりにくくてすいません)。
正直、相手チームのほうが得点のチャンスは多かったが、シュートに至るまでのプロセスで、質にかなりの差を感じた。
決勝の相手は鹿児島実業。
質実剛健といってもいい、パワーとスピードのフィジカルの強さをベースとした、ある意味強固な組織を持つチーム。
技術と創造性に重きを置いた野洲高校とはまったく対称的である。
野洲は確かに上手かったが、決して組織を蔑ろにしたチームではなかった。
むしろ、よく鍛え上げられているのではないだろうか。
ただ、鹿実の組織を軍隊に例えるなら、野洲の組織はオーケストラのような性質を持っていたように思う。
共に組織的なサッカーでも、中身はまるで異なっていた。
ロボットのように画一的で硬直した組織と、全体的な決まりごとがありつつも各々が主体性を持って判断する、「個の集合体」としての組織との差がもろにでてしまうとこのような試合の結果になる。
高校サッカーだからあまり高望みしてはいけないのかもしれないけど、同じような戦術のチームがあまりに多すぎる。
いい加減、ロボットの集団を安易に「組織サッカー」と呼ぶのをやめにして欲しい。
残念ながら、フィジカルと硬直した組織の鹿児島実業や国見のサッカーでは世界と戦えないし、仮に戦えたとしても存在感を示すことは出来ない。
もし今回の試合で鹿実が勝利していても、観戦した人の記憶に残るのは野洲の美しいサッカーだったに違いない。
野洲高校のサッカーは目先の勝利最優先主義に毒されている高校サッカー界に一石を投じることになるだろう。
是非、そうなって欲しい。
とはいえ、暇なだけでは全試合を観るなんてことはしない。
野洲が展開するサッカーの内容が、余りに魅力的だったのが大きな理由だ。
自陣のペナルティーエリアの前からドリブルを開始したり、ヒールパスやトリッキーなプレーを連発すると、監督からこっぴどく怒られるので普通であれば滅多にしないのだが、この学校は一味違った。
しかも、それらのプレーが(時にピンチに陥れることはあっても)かなり効果的だったのは、まさに監督の指導の賜物といえる。
このようなチームを作り上げるのは、公立高校としては奇跡的だと思う。
決勝戦はお金を払ってもいいほど高度な試合だった。
優勝した野洲高校の選手達はちょっと上手すぎる。
特にFW青木、MF平原、LWB乾、RWB楠神、CMF金本の5人のテクニックは高校生のレベルを突き抜けていた。
マークを外して前を向く技術が並外れていて、視野を広く保ち、コートの端まで使ったサイドチェンジのパスの速度とスペースへのランニングも完璧。
中長距離のパスの精度が非常に高い。
あれは大人のサッカーです。
特に決勝点を生み出した一連の連鎖的なプレーは鳥肌モノの美しさ!
テレビでは乾のドリブルしてヒールパスのプレーから始まる映像が多いが、その前のフィールドを一刀両断するかのような唸りを上げたサイドチェンジも凄かった。
あれは、アメリカワールドカップのオランダ対アルゼンチン戦でのフランク・デブールからベルカンプへのロングフィード以来の衝撃(分かりにくくてすいません)。
正直、相手チームのほうが得点のチャンスは多かったが、シュートに至るまでのプロセスで、質にかなりの差を感じた。
決勝の相手は鹿児島実業。
質実剛健といってもいい、パワーとスピードのフィジカルの強さをベースとした、ある意味強固な組織を持つチーム。
技術と創造性に重きを置いた野洲高校とはまったく対称的である。
野洲は確かに上手かったが、決して組織を蔑ろにしたチームではなかった。
むしろ、よく鍛え上げられているのではないだろうか。
ただ、鹿実の組織を軍隊に例えるなら、野洲の組織はオーケストラのような性質を持っていたように思う。
共に組織的なサッカーでも、中身はまるで異なっていた。
ロボットのように画一的で硬直した組織と、全体的な決まりごとがありつつも各々が主体性を持って判断する、「個の集合体」としての組織との差がもろにでてしまうとこのような試合の結果になる。
高校サッカーだからあまり高望みしてはいけないのかもしれないけど、同じような戦術のチームがあまりに多すぎる。
いい加減、ロボットの集団を安易に「組織サッカー」と呼ぶのをやめにして欲しい。
残念ながら、フィジカルと硬直した組織の鹿児島実業や国見のサッカーでは世界と戦えないし、仮に戦えたとしても存在感を示すことは出来ない。
もし今回の試合で鹿実が勝利していても、観戦した人の記憶に残るのは野洲の美しいサッカーだったに違いない。
野洲高校のサッカーは目先の勝利最優先主義に毒されている高校サッカー界に一石を投じることになるだろう。
是非、そうなって欲しい。
by luchino001
| 2006-01-10 00:20
| スポーツ